ＩＴで地方を元気にする―起業して３年。信頼と実績積んで業績伸ばす

地域経済の発展、雇用の創出、町づくりへの貢献―をミッションに掲げ、2018年４月に起業。「大学で上京。卒業後、首都圏のＩＴ会社に就職した。企業のビジネスマッチングなど経営をサポートする仕事に従事してきた経験を、自分を育ててくれた青森市で生かしたいと思うようになった」。地域、集客、ＩＴ(情報技術)に特化した青森のマーケティング会社として日々、信頼と実績を積み重ね、業績を伸ばしている。

「Ｗｅｂ制作」、「ＳＮＳ運用」、「Ｔｅｌマーケティング（コールセンター）」の3事業が主力。企業や店舗向けのホームページ制作では戦略に応じて売り上げにつながる集客サイト制作を得意としている。創業から2年半で50社以上のクライアントを手掛け、北海道や首都圏、九州からも依頼が舞い込む。

ＳＮＳを活用したマーケティング戦略も売りで、ＳＮＳ運用に必要な工程をワンストップでサポート出来るのが強み。「ＳＮＳで収集したデータを生かし、企業戦略の企画立案から効果検証まで行い、質の高いフォロワーを獲得することを目指しています」。同事業では当所が実施した飲食店を応援する「ふんばるアオモリ」(みらい飯)クラウドファンディングの企画設定・運用を担当、目標額以上の支援金が集まる成果を挙げた。

専門のプロが在籍しているコールセンターは取り扱いサービス100件以上の運営実績を持ち、「顧客の生の声から得られる情報をマーケティングに生かすアウトバウンドと電話や電子メールに対応するインバウンドの両面から徹底サポートしています」。事業所・店舗のキャッシュレス決済導入支援なども行う。

コロナ禍で事業所を取り巻く環境が変化している。「テレワークの推進や働き方改革が進む中、顧客と企業をつなぐツールとしてＩＴの役割が増してきています。コロナが各事業所に与える影響、事業所が今何を求めているのか―などを常に頭の片隅に置いています」と話す。

「地方で出来ないことの壁を取り払い、出来ることをより広げていきたい。個性が生かせる会社(街)を目指しています」。33歳の若き起業家の肩には従業員の生活を支える責任がのしかかる。今後の展望について聞くと、「ＩＴで地方から日本を元気にしたい」という力強い言葉が返ってきた。若さと行動力を突破力に地域振興の旗振り役を担う。