青森県商工会議所連合会では、青森県の高校生を対象に「高校生エネルギーレポートコンクール」(後援:青森県・青森県教育委員会・東奥日報社)を実施いたしました。
本コンクールは、当会が例年実施してまいりました「高校生による海外エネルギー事情研修会」が、新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年度・2021年度と実施を見送り、2022年度についても実施できないため、その代替事業として開催したものです。
基本テーマを「青森県から考える 世界・日本のエネルギーのこと」とし、レポートを募集したところ、青森県在住の高校生(青森県内公私立高等学校1・2年生)139名にご応募いただき、最優秀賞1編・優秀賞3編・優良賞5編の計9編が入賞作品に選ばれました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。
青森県教育委員会 教育長 和嶋 延寿
皆さんの応募レポートは、自ら調査し、本県のエネルギー事情やその関連産業の現状を的確に把握した上で、考察されたものが多く、大変読み応えのあるものばかりでした。
その中で、入賞された作品に共通していたことは、本県のエネルギー関連施設の見学や研修体験に基づく記述や、関係機関等で公開している数値データを示した上で考察し、日本や本県のエネルギー需給の在り方や今後の方向性について提案されている内容が多かったということです。
例えば、風力発電をはじめとする再生可能エネルギーについて、その長所や短所等を踏まえた上で、本県への展開について言及したものや、地熱発電やバイオマス発電を活用した具体的な循環サイクル等を提案するなど、独自の視点やアイデアを提案し、我が国のエネルギー問題やカーボンニュートラルの実現について論じるものもあり、これからのエネルギー需給と環境問題等に真剣に向き合う姿勢を感じることができました。
今回のレポート作成によって、本県が持つエネルギー供給能力やその可能性、期待度の高さについて理解を深めることができたと思います。その一方で、エネルギー関連施設については、地域社会のみならず国民全体の合意形成、カーボンニュートラルやSDGsなどを踏まえた環境問題等の諸条件をクリアしなければ、安定的かつ持続的なエネルギー生産及び供給にはつながらないという課題も併せて感じたことと思います。
これらの諸問題を総合的に捉え、解決し、持続可能な社会を形成することができるよう、より深い考察や討論及び課題解決への具体的な提案や主体的な行動ができる人材となるよう期待し、総評といたします。