会員事業所紹介

ホテルJALシティ青森
総料理長・高橋寿幸さん

とことん県産食材、郷土料理

和洋中40品目にシェフの情熱

ホテルで楽しむ青森グルメ旅

 「楽天トラベル朝ごはんフェスティバルⓇ」で3年連続青森県第1位を獲得するなど人気の朝食ブッフェに、4月1日から注目の新メニューが加わった。ホテルJALシティ青森は提供する料理の食材やその産地にこだわる。「青森といえばリンゴ」を連想する多くの観光客が興味を示すに違いない甘味料「アップルクリレ」。その青森発の調味料に着目し、朝食ブッフェの料理に生かした。

 アップルクリレは、一般にはまだなじみが薄いが、ジュース製造過程で残るリンゴの搾りかすを活用する。弘前市で創業した地元企業「日本ハルマ」が開発し、弘前大学が成分検査などをして商品化した。「リンゴ由来のポリフェノールを含有し、他の甘味料よりも強い抗酸化活性を示し、低カロリー」(弘大)というから、健康志向の宿泊客に配慮する同ホテルにとって打ってつけの調味料と言える。黒蜜のような風味と甘みが特徴といい、「青森りんごのビーフシチュー」「田酒酒粕プリン アップルクリレソース」など、魅力的な新メニューを総料理長の高橋寿幸さんが開発した。

 朝食ブッフェについて高橋総料理長は「地元食材や郷土料理を使ったメニューを考え和洋中40品以上を提供している」と話し、「地元に根差したサービスを展開している」と胸を張った。

 レストランホールスタッフの工藤雄太さんは、週末ランチブッフェの魅力を教えてくれた。桜フェア、世界の料理フェアなどテーマは月替わり。そのブッフェメニューとは別に、「牛ステーキアップルソース」などの「特別な一皿」をスタッフが一人一皿提供してくれる。「贅沢な一皿をスタッフが直接サーブしてくれる。特別感があっていい」と喜ぶ常連が多いという。

 もともとはコロナ渦で外出できなかった宿泊客にホテル内で青森の地酒を楽しんでほしいと企画した「お部屋で晩酌セット」は、リクエストの多いプランとして定着した。おつまみは、青森シードル、津軽ワイン、日本酒など地酒とのペアリングを考慮して高橋総料理長が用意する。宿泊担当の三上佳名子さんは「今では仕事終わりの一杯として人気です」と笑顔を見せた。

 フロントスタッフの佐藤恵美さんは、6階から9階に位置する客室から美しい陸奥湾を一望できるデラックスコンフォートコーナーツインを案内してくれた。「街のシンボルであるアスパムや青森ベイブリッジはタイミング次第でライトアップされるので夜景も楽しめます」と自慢の眺望をアピール。

 営業・広報を担当する藤本健次営業グループ主任は、地域に根ざしたサービスや商品の宣伝に意欲的だ。地域内での認知度や信頼性を高めることで「地元企業との連携を進めたい」と力を込めた。