お好み焼き「おんみ」
オーナー 原田衣里さん
父が残した大阪の味を継ぐのが目標。
人気はおんみ「モダン焼き」
目指す店は国道4号橋本交差点を税務署通りに進み、すぐ右手のパーキング近く。道路から遮断された路地の奥にあるので、一見、隠れ家風の趣。そんな店だが「青森にいながら大阪の味を味わえる」―と口コミが広まり、客を呼び込んでいる。
店内はカウンター席と小上がり席があり、17人くらいが座れる。お好み焼き、たこ焼き、とんぺい焼き(野菜が入ってなく、生地と豚肉、玉子でつくる)、モダン焼き(お好み焼きと焼きそばを混ぜた)がメーン。その他、串カツ、鉄板焼きなどサイドメニューも豊富。モダン焼きは生地が厚めの『関西風』と生地が薄くて野菜が多い『広島風』があり、好みに合わせて作ってくれる。たこ焼きは岩塩をつけて食べるのがおススメ。
店名をつけた「おんみモダン焼き」は一押し。調理担当の佐藤正基さんが調理用具テコを使い、軽やかな手さばきで焼き上げる。外カリッカリ、中ふわふわの食感が堪らない。「生地は県産長芋を使用しています。長芋が小麦粉と具材のつなぎの役割をして、絶妙な美味しさに仕上げます」。
大阪出身の先代(父)が2008年に開店。「私の母が他界してすぐ、お好み焼きが好きだった母をしのぶという思いから、父が脱サラして始めました。店名は母の愛称からつけたそうです」。先代が独学で始めた店は先代の人柄が追い風となり、順調に客筋をつかんでいった。その先代も昨年1月、病に倒れる。「店を閉じるか、続けるかで悩みました。ですが父が頑張ってきたことを思うとおのずと答えがでました」。『店がなくなると寂しい』と言ってくれる常連客の言葉も後押しした。
現在は金、土曜日のみの営業。「父の店を継ぐ前から、浪館で『日焼けサロン』をやっています。二つを同時進行させるのは大変で、『おんみ』の平日営業まで手が回らないのが実情ですが予約があれば平日でも店を開けます」。このところ外国人もやって来るようになった。「日本の『粉もん』に関心があるようです。なにより笑顔で接するのが一番で、言葉の違いは気になりません」。
「店を継いでまだ間がなく日々、勉強。父の味を継承すること―が自分に課せられた宿題であり、目標です」と話す。ライン、インスタグラムなどSNSを活用して店の情報を発信している。
問い合わせ先
- 住所:
- 青森市橋本1丁目1-13 あおきビル1F
- TEL:
- 017-723-2535