複合商業施設「THREE(スリー)」
ゼネラルマネージャー 大坂 和俊さん
人が住み、出会う。新たなシンボルが街中の賑わいをけん引
旧「中三青森店」跡地に、4月25日オープンしたばかり。官民連携で取り組む、新町1丁目地区の再開発事業の一環として整備された。分譲マンションと商業施設が一体の新施設は「中三の『三』を取り、衣(医)、食、住の三つが融合する施設という思いで命名した」と話す。35年間勤務した同店閉店後に親会社(MiK)に移り、同施設を運営するトップの役職に就いた。「大勢の関係者が関わった今回のプロジェクト。ここまで決して楽で平坦ではなかった」と振り返り、多大の期待を背にスタートした同事業に区切りがついたことに安堵の表情を見せる。
ここまでの道のりは新型コロナウイルスとの戦いでもあった。施設の独自色を打ち出そうと、テナント誘致に力を注いだが「対面での商談が制限され苦戦を強いられた」。ゼネラルマネージャーを中心に担当者が粘り強い交渉を続け、それが北海道・東北初出店のベーカリー&カフェ、全国の名品がそろうショップなどの出店につながった。
「THREE」は分譲マンションと衣食住や医療関係などのテナント(27店舗)が入る「本館」(地上14階)とスーパーや立体駐車場(約220台収容)がある「別館」(同5階)からなる。本館と別館は空中通路で結ばれている。本館の1階から4階はフード、ファッション、ライフスタイル、メディカル&ビューティーというようにフロアごとにテーマを設定。「各フロアは、衣・食・住や美容への感度が高く、自分の時間をアクティブに生きるエイジレスな男女をターゲットとすることを意識しました」。別館1階に設けた食のマーケット「セレスト」(イタリア語で『青空』の意)は、食を楽しむすべての人に向けて、えりすぐりの食材をそろえた。
今、青森駅旧駅舎跡地に複合ビルが建設中のほか、中新町山手地区でもう一つの再開発事業が進んでいる。これらが完成すると、駅を核とした中心市街地の姿が大きく変貌し、活性化に貢献するものと期待がかかる。「再開発事業に関わるようになって街を見る視点が変わった。新町で生まれ、育った。今以上に街が賑わっていた頃を知っている。人が集い、新たな生活文化を発信していかないと街は育たない。新たなシンボルの存在が活気あふれる街 となる起爆剤としたい」。新町への愛着は人一倍強い。
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- 住所:
- 青森市新町1丁目7番1号
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